英語教師きいとのブックマーク

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ICT機器を使った英語の授業のヒント3選

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「ICT機器の活用」が叫ばれて久しいこの頃、「すべての授業をパワーポイントを使って行う」という猛者が増えてきています。

 

「ICT整備率9割」のウソ

小中学校のICT整備率、プロジェクター9割・電子黒板8割…JAPET調査 | リセマム

↑この調査によると、小中学校のICT整備率はプロジェクター9割、電子黒板8割だそうです。こう聞くと「日本の学校はICT機器に恵まれているんだな」という感じがしますが、我々学校現場の人間からするとそんな風には感じないと思います。

それもそのはず、よくよく読んでみるとこの調査は「学校に1台以上ICT機器がある割合」なのです。教室単位ではなく学校単位の話です。

 

もちろん学校によっては(特に私立は)全教室にプロジェクターが整備されているところもあります。しかし一方で、学年で1台とか、ひどい時は学校で1台のプロジェクターを共有している場合でもICT機器が整備されているということになります。

プロジェクターを使う時は、あらかじめ予約表に使用する時間を記入しておきます。早いもの勝ちなので、すでに予約が埋まっている場合は授業計画を変えなくてはいけません。

授業の前にはいつもの授業の用意プラスPC・プロジェクター・スクリーンを教室まで運びます。そして始業のチャイムが鳴るまでにそれらすべてをセットします。授業が終われば10分休みの間にそれらを片付けて職員室まで運び、次に使う人に渡します。

果たして、そんな状況が「ICTが整備されている」と言えるのでしょうか。もっと手軽に、自由に、ICT機器を活用したいです。

 

ICT機器活用にかかわる遠慮・忖度・自腹

うちの自治体では限られた台数の機器を共有しているので、例えば道徳・学活・合唱練習などで動画を見せたいと思っても、先輩が同じ時間に使いそうな雰囲気があれば空気を読んで譲ったりすることがあります。

「授業をすべてパワーポイントを使って行いたい」と思っても、学校に数台しかないプロジェクターをずっと占有するのは気が引けます。私の同僚は、結局自分用のプロジェクターを購入しました。もちろん自腹です。

教室にネット環境がないので、授業でYou Tubeを見せるためにWifiを契約している同僚もいました。もちろん自腹です。

 

一人一台のパソコンを配備する前に

【経済対策】PCを「1人に1台」 学校のICT化を加速 - 産経ニュース

↑この記事によると、令和5年(2023年)までに、全国の小中学校のすべての児童・生徒が「1人1台」の状況でパソコンやタブレット型端末を使える環境を整備するらしいです。

あと3年・・・本当にそんな時代が来るのでしょうか。

一人一台のパソコンを整備する前に、すべての教室でネットがつながる、プロジェクターを設置するなどの環境を整えてほしいです。もしくはICT機器購入のための補助金とか。

どれだけ良い包丁や食材を与えられても、水道やガスなどの環境が整備されていなければおいしい料理は作れません。道具だけ配布して環境を整えないのは意味がないのです。

 

英語の授業でICT機器を活用するなら

これらの問題が解決されて学校にネット環境やICT機器が十分に整備されれば、こんな活動をしてみたいと思っています。

音声アシスタント機能や・音声入力を使う

SiriやAlexaに英語で話しかけて必要な情報を得る、なんていう授業も面白そう。Google検索を音声入力(もちろん英語)で行って必要な情報を得られるか、とか。

機械相手でも、自分の英語が伝わると嬉しいものです。

 

パワーポイントを使う

You and I

こちらのサイトでは、中学校の英語の授業で使用しているパワーポイント(PowerPoint)や役立つファイル(Word,Excel)など掲載しています。

中1から中3まで、ほぼすべての文法項目を網羅されています。

 

big-mountains.com

 見やすいパワーポイントの教材を紹介して下さっています。パワーポイント以外の授業実践や考察も豊富です。

 

 

一人一台のタブレットが配布される時までに、我々も授業のありかたや機器の操作方法を研究しておかなくてはいけません。あと3年・・・あっという間です。